マンションの大規模修繕は2回目の方が大変?実施修繕の 内容や成功させるためのポイントも解説

こんにちは。
1961年の創業より東京都墨田区・江東区・台東区・江戸川区を中心に
大規模修繕、塗装、防水、リフォーム、リノベーション工事を行うベストウイングテクノです。
マンションは十数年に一度、大規模修繕を実施しなければいけません。2回目の大規模修繕は、1回目とどのような点が異なるのでしょうか?
そこで今回は2回目の大規模修繕の内容や注意点、予算や計画の立て方などについて詳しくご紹介します!
大規模修繕を検討中の方はぜひ参考にしてみてくださいね!
<<目次>>
▸2.マンションの大規模修繕、1回目と2回目で異なることは?
▸3.2回目の大規模修繕で実施するおもな工事
▸4.2回目の大規模修繕にかかる費用相場や資金計画
▸5 .2回目の大規模修繕を有意義なものにするポイント
▸6. 2回目の大規模修繕を成功させるための注意点
▸7.まとめ
マンションの大規模修繕を行う周期
マンションは建物の状態を維持するだけでなく、 資産価値の維持や改善のためにも定期的に大規模修繕する必要があります。どれくらいの周期で実施するのが理想的で、その理由が何なのか解説します。
大規模修繕は「12年周期」が目安
マンションの大規模修繕は、12年周期で実施するのが一般的です。
しかし、マンションの劣化状況などによって必ずしも12年は実施する必要がないというわけではありません。一方で、建物に問題がなければ15年に1度でも良い場合もあります。
築年数でいうと20年以上経過している
大規模修繕の実施周期がおよそ12年ということは、2回目の大規模修繕を実施する際、建物は築20年以上経っているということになります。それに伴い、3度目の大規模修繕では築35年以上経つケースがほとんどでしょう。
築年数が経っていれば、新しいマンションよりも劣化する箇所や修繕が必要な箇所は当然増えていきます。
マンションの大規模修繕、1回目と2回目で異なることは?
マンションの大規模修繕は、12年に一度程度実施するため、1回目は築12年、2回目では築24年になっていることになります。
1回目と2回目の大規模修繕は、実施する工事は同じなのでしょうか。
1回目よりも修繕箇所が多い
1回目の大規模修繕は、まだ築年数が浅いことから劣化や修繕が必要でない箇所は、工事しないで済む場合もあります。一方で、2回目の大規模修繕では1回目で先送りにした工事は必須になるでしょう。
さらに1回目よりも12年以上築年数が経っているため、新たに劣化や不具合のある箇所も増えていきます。そのため、1回目の大規模修繕の計画にはなかった修繕の項目が増える可能性もあります。もちろん3回目の大規模修繕では、さらに大がかりな工事が必要になる恐れがあるでしょう。
ただし、1回目のノウハウを活かして修繕計画ができる
2回目の大規模修繕は、1回目よりも工事箇所が多いと解説したため、「大変なことしかない」と感じた方も多いでしょう。しかし2回目ならではのメリットもあります。
一度、大規模修繕を経験しているため、大規模修繕の流れを把握しており、思い出しながらスムーズに進行できるでしょう。業者選びも、1回目と同じところにお願いしたり、1回目の経験を活かして的確な業者選びをしたりすることも可能です。
2回目の大規模修繕で実施するおもな工事
大規模修繕で実施する工事は、建物の状態や規模などによって異なりますが、一般的に2回目の大規模修繕で実施するおもな工事内容を紹介します。
①屋上防水・外壁塗装工事
マンションの屋上には防水加工が施されています。しかし、雨風や日光によるダメージを受けたり経年劣化したりして、防水機能がなくなっていきます。屋上の防水がなくなると、そこから雨水が浸入して雨漏りを起こすなどさまざまなトラブルを引き起こす原因になってしまいます。そこで、大規模修繕では、屋上の防水層を新しくして、防水機能を回復させるのです。
②タイルやシーリングの補修工事
タイルは経年劣化により、下地から浮いてしまったり、ひび割れが起きてしまったりします。その割れ目から雨水が浸入してしまうと、タイルの下にあるコンクリートにダメージを与えてしまうでしょう。そのため、目視に加えて打診も行ってタイルに問題がないかを確認しなければいけません。
また、タイルだけでなくタイルの継ぎ目に使われているシーリングも劣化でひび割れたりめくれたりすることがあるため、一緒に補修しましょう。
③エレベーター工事
エレベーターは故障や停電を防ぐためにリニューアル工事が行われます。エレベーターのリニューアル方法は、エレベーターの部品交換で済む場合と、エレベーターの機種交換が必要な場合があります。なお、一般的にエレベーターの寿命は20〜25年ほどとされているため、2回目の大規模修繕ではリニューアル工事が必須となる可能性が高いでしょう。
エレベーターのリニューアルには、高額な費用がかかります。工事内容によって500〜1500万円程度必要になることも想定しておきましょう。
④駐車場工事
駐車場の工事では、白線が消えている場合は引き直しをしたり、陥没している場所があれば補修したりします。そのほかにも機械式駐車場のマンションでは、メンテナンスが大変なことや入庫車両のサイズに制限があるため、平置き駐車場に変更する工事をする場合もあるでしょう。
⑤金物類の工事
集合郵便受けや宅配ロッカー、掲示板宅配などを金物類といいますが、これらは20年以上経過すると、サビや破損などが増えるため、2回目の大規模修繕での取り替えが必要になることも少なくありません。また、現在宅配ロッカーが設置されていないマンションであれば、昨今のニーズを考慮して新たに設置することもあります。
⑥消防などの設備工事
消火器やスプリンクラーなどの消防用設備は、定期的な交換が必要です。また、貯水槽や消防設備などの設備も、20〜25年程度で取り替えが必要になるケースもあるでしょう。劣化した設備をそのままにしておくと、安定した水の供給ができなくなり、火事になった際に設備が使用できなくなることもあるため、注意が必要です
2回目の大規模修繕にかかる費用相場や資金計
大規模修繕には高額な費用が必要になりますが、2回目の大規模修繕には一般的にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。また1回目との金額差についても紹介します。
一般的な費用
大規模修繕は、マンションの規模や修繕箇所によって必要な費用が大きく異なります。そのため、詳細な金額は業者から見積書をもらって確認する必要がありますが、2回目の大規模修繕は、一戸あたり75〜120万円、1平方メートルあたりおよそ9100〜1万5000円程度が相場とされています。
大規模修繕の計画や予算の立て方
先の解説の通り、マンションの大規模修繕には高額な費用が必要です。そのため、「来年あたりに実施しようかな」と考えても費用の工面ができない可能性があるため、計画的に進めていかなければいけません。
また、修繕計画を策定する際には建物調査を実施するだけでなく、住民アンケートを取ったりして修繕計画の作成から工事内容を決定します。さらに毎月住民から徴収している修繕積立金が大規模修繕に必要な予算分集まっているのかも確認しなければいけません。
事前に計画を立てておけば、費用の集まり具合から、工事は予定通り進められそうかや工事計画を再度立てなければいけないのかなどが把握できるようになります。
2回目の大規模修繕を有意義なものにするポイント
費用がかかる大規模修繕は、実施するのであれば、きちんと修繕すべき箇所をメンテナンスして、現代のマンションニーズに合わせた設備の投入をしたいと考えるでしょう。
以下では、大規模修繕を有意義なものにするために気をつけるポイントを解説していきます。
定期的に長期修繕計画の見直しをする
マンションでは、多くの場合あらかじめ長期修繕計画を立てます。そのため、2回目の大規模修繕に必要な費用や工事内容はすでに計画されているかもしれません。
しかし、その計画とは通りにはいかず想定外の劣化の進みや想定よりも人件費や材料費が高騰することなどもあるでしょう。
「大規模修繕を実施する前に建物にトラブルが起きて、想定外の費用を捻出しなければいけなくなった」「計画通りに費用が集まらず、計画通りの工事を実施するのが難しい」とならないために、1回目の大規模修繕のあとに改めて2回目の大規模修繕の計画で問題ないかチェックしたり、定期的な見直しをしたりしておくようにしましょう。
日頃からメンテナンスしておく
想定外のトラブルによる追加工事を防ぐためには、日頃から自身で建物の簡易チェックをしておきましょう。
もし気になった箇所があれば、大きなトラブルにならないよう早めに業者へ相談して対策しておくのも重要です。
日頃からメンテナンスしておけば、修繕箇所を少なくできる可能性もあり、費用を抑えることにもつながるでしょう。
大規模修繕1回目の経験を活かすため、記録を残しておく
2回目の大規模修繕は、1回目と比較して大まかな流れを把握しているため、スムーズに進行が行える特徴があります。しかし12年もの期間があると、どのように進めていたのか忘れてしまう可能性もあるでしょう。
そのため、1回目の反省点を活かすために、1回目の大規模修繕が完了したら改善点をまとめておくようにして、前回の経験を無駄にしないようにしておくことも重要です。
居住者のニーズや住環境の変化に対応できる改修をする
大規模修繕の目的は、劣化や破損した箇所の修復だけではありません。
時代とともに変化する住環境のニーズに対応できるようにアップデートするのも、大規模修繕の重要な目的です。
例えば、通販を利用する住民が増えているのであれば、宅配ボックスを設置したり増やしたりするのもよいでしょう。
そのほかにも、住民の高齢化がみられるマンションであれば、手すりやスロープの設置などでバリアフリー対策をするのもおすすめです。
時代に合わせマンション性能を向上させる
大規模修繕では、設備を直すだけでなく、最新化することも検討してみましょう。
例えば、マンションのエントランスをオートロックにして、防犯カメラを設置するなど防犯対策を強化するのもよいでしょう。
安心して暮らせる設備が整っている物件にアップデートできれば、入居率の向上にもつながります。
2回目の大規模修繕を成功させるための注意点
最後に、2回目の大規模修繕を実施する際の注意点を解説します。
予算不足にならないように計画的に進める
大規模修繕は住民から毎月徴収する「修繕積立金」を資金とするケースがほとんどです。
しかし、修繕積立金が適切価格でなかった場合、工事までに必要な資金が回収できず費用不足に陥る可能性があります。
費用が不足する場合は、不足分を居住者から徴収したり、金融機関から借り入れたりして対応しますが、それらを避けるためにも計画的に進めておくようにしましょう。
工事の優先順位を決めておく
大規模修繕では必要な工事は実施する必要がありますが、予算のかけ方などを調整して少しでも費用を抑え、予算内で工事しなければいけないこともあるでしょう。
そのため、2回目の大規模修繕では「ここを必ず実施する」「ここに優先的に予算を使う」などを決めておくようにしてください。
建物診断を専門業者に依頼する
修繕時期が遅れてしまうと、建物の劣化が進行してしまうため、大規模修繕で計画以上の工事が必要になる可能性があります。
そのため、適切なタイミングで大規模修繕を行うには、定期的に専門業者に依頼して建物診断を実施するようにしましょう。
住民が協力してくれる環境を整える
工事期間中は、自由に使用できなくなる箇所が出てくるなど住民へも負担がかかります。
また、住民それぞれの室内は工事の範囲外ですが、ベランダは共有部にあたるため、工事によってはベランダのものを一時的に撤去してもらう必要があります。
そのため、事前に工事内容をきちんと説明しておき、工事期間にスムーズに対応してもらえるようにしておきましょう。
【参考記事】あわせてご覧ください。
★マンションの大規模修繕は必要か?基礎知識やリスクをわかりやすく解説!
★マンションの大規模修繕工事を検討している方必見!事前に行うべき建物診断について
★マンションの老朽化が気になる! 修繕費不足で満足のいく修繕ができない!
対策方法や長期修繕計画の見直し方法を解説
まとめ

今回は、2回目の大規模修繕の特徴や工事内容、注意点について詳しくご紹介しました。
大規模修繕はあらかじめ長期計画を立てておき、それに沿って実施するのが基本ですが、計画通りで問題ないかは、定期的に見直す必要があります。また、日頃から建物に大きなトラブルが起きないよう、点検して気になる箇所は早めに対処し、大規模修繕で必要以上に費用がかからないように工夫しておくことも大切です。
ベストウイングテクノは、創業以来60年以上にわたり大規模修繕工事を行っております。
ビル・マンション・アパート、工場、倉庫の塗装工事や修繕工事の実績も豊富です。
ぜひ安心してお問合せくださいね。
★お問合せはコチラ★
【この記事の監修者プロフィール】
ベストウイングテクノ株式会社
(一般建設業許可 東京都知事(般-5) 第895 号)
代表取締役社長 岡本 仁(おかもと ひとし)一級建築施工管理技士
ベストウイングテクノ(東京都墨田区)は1961年の創業以来50年以上にわたり、大規模修繕工事、塗装工事、防水工事、内外リフォーム工事、リノベーション工事に携わってまいりました。半世紀以上の経験を活かして、皆様に役立つ情報をご提供いたします。
受付時間:8:30~18:00(日・祝日は除く)
☎ 0120-051-871
Instagramアカウント → @bestwingtechno
URL<外部リンク> → https://www.instagram.com/bestwingtechno
