マンションの屋上防水工事とは?種類や特徴など基礎知識を解説!
マンションの屋上防水工事とは?種類や特徴など基礎知識を解説!こんにちは。
1961年の創業より東京都墨田区・江東区・台東区・江戸川区を中心に
大規模修繕、塗装、防水、リフォーム、リノベーション工事を行うベストウイングテクノです。
マンションのオーナーは定期的に大規模修繕やメンテナンスを行い、建物を安全かつ綺麗に保つ必要があります。
そのなかでも屋上の防水工事は雨漏りや浮き、剥がれなどのトラブル防止のために必要不可欠です。
大きなトラブルになる前に定期的なお手入れを行えば、建物の寿命も長く保つことができます。
そこで、今回はマンションの屋上防水工事について種類やそれぞれの特徴、基礎知識についてわかりやすくご紹介していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
マンションの屋上防水工事とは?
マンションの屋上防水工事とは、雨漏りなどのトラブルを防ぐため、屋上に防水加工を施す工事のことです。
屋上防水が不十分な状態だったり、劣化が進むと屋上から雨水などの水分が建物内部へ染み込んでしまい、雨漏りの原因となってしまいます。
マンションのオーナー・管理人は、屋上防水の劣化やトラブルがないか定期的に点検を行い、必要に応じて修繕を行わなければいけません。
屋上防水工事は何のために行うのか
先にも記載の通り、マンションの屋上防水は劣化が進むことで雨漏りなどのトラブルを引き起こす原因が発生します。
主な劣化症状は、以下のようなものが挙げられます。
■ひび割れ
経年劣化や地震、強風が原因で起こる防水層や下地にひび割れが起こるもの。発生原因は上記のほかにも気温の変化による防水層の膨張や収縮による亀裂などさまざまなものがあります。
■浮き
防水工事を行ってから時間が経つと、劣化により防水シートがヨレ、部分的に膨れや浮きが発生します。
そのほかにも、防水層の下に結露や水蒸気が発生することで防水シートが浮くこともあります。
■水溜まり
屋上の排水機能が低下して水はけが悪くなると、水溜まりができやすくなります。
また、経年劣化により下地が部分的にへこんだりすることも原因のひとつです。
このようなことが起きていた場合は、早めの対処を行うことで雨漏りに繋がることを防ぐことができます。
大規模な修繕が必要になることを防ぐために、定期的な防水工事が大切といえます。
屋上防水工事はどれくらいの頻度で行うべきか
屋上の防水機能は、どれだけきちんと行われていても年月とともに日光や雨風、地震などが原因となり劣化していくため、適切なタイミングで工事を行なう必要があります。
一般的に屋上防水の耐用年数は10年前後とされていますが、環境により適切なタイミングは異なります。
また最近では、25年程度まで耐用年数がある施工方法もあります。
防水工事の種類 メリット・デメリット
ここまでマンションの屋上には定期的な防水工事が必要なことを解説してきました。
必要性はわかっていても、ひとことで防水工事といっても頻繁に行うものではないため詳しいことはよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
防水工事にはさまざまな工法があります。
それぞれどのような工法かを理解して、適切な工事が行えるようにご紹介していきます。
FRP防水
FRP防水とは「繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)」というガラス繊維で補強されたプラスチックシートの上に樹脂を塗り、硬化させる工法です。
耐候性や耐腐食性が高いほか、上に重いものが乗っても影響を受けにくく、軽いことが特徴です。
さらに他の工法に比べて安価で、硬化スピードもはやく1日で施工を完了させることも可能です。
防水層は継ぎ目もなく、施工後の見た目も綺麗です。
ウレタン防水
ウレタン防水は、ポリイソシアネートという成分と硬化剤を混ぜ合わせたウレタン樹脂を塗り広げ乾燥させることで、厚さ2~3mmほどの防水層をつくる工法です。
ウレタン防水には「密着工法」と「絶縁工法」の2種類の工法があります。
「密着工法」は下地の上にウレタン防水材を塗布し、補強材とウレタン防水材を重ねて防水層を厚くする方法で、複雑な形の屋上でも施工しやすいという特徴があります。
「絶縁工法」はシートの上からウレタン防水材を塗布し、通気を良くする方法で、通気性が良くひび割れが発生している屋上も綺麗に仕上がることが特徴です。
シート防水
シート防水は塩化ビニールや合成ゴムもシートを下地に貼り付ける工法で、広い面積でも一度に施工でき、乾燥時間も短いことが特徴です。
古い防水層を撤去せずに施工できる場合があるため、施工時間が比較的短く済みます。
アスファルト防水
アスファルト防水はアスファルトでコーティングされた合成繊維不織布(ルーフィング)を使う工法で、「熱工法」「トーチ工法」「常温工法」の3種類があります。
アスファルト防水は昔からある工法で、紫外線や水に強く車などの重いものにも対応できる強度があり、耐久年数も長いことが特徴です。
防水工事比較!価格や耐久年数をチェック
マンションの屋上防水工事にはさまざまな工法があり、どの工法で工事を行うかは依頼する業者にも相談しながら決めることになります。
大まかにどのような特徴があるのかを把握しておくとやり取りがスムーズになりますので、それぞれの特徴・価格・耐久年数についても解説していきます。
検討の参考にしてみてくださいね。
それぞれの特徴を比較
■FRP防水
《メリット》
・建物への負担は少ないが非常に頑丈
・安価かつ施工日数が短い
・継ぎ目のない綺麗な仕上がり
《デメリット》
・広い面積や木造建築物に対応できない
・地震などで建物が揺れるとひび割れが起こることがある
・定期的にトップコートを塗り直すメンテナンスが必要
■ウレタン防水
《メリット》
・継ぎ目のない綺麗な仕上がり
・複雑な形の場所にも施工が可能
・下地に別の防水層があっても施工が可能で撤去作業が不要
《デメリット》
・塗りムラができることがある
・定期的にトップコートを塗り直すメンテナンスが必要
■シート防水
《メリット》
・低コスト・短期間で工事が完了する
・寿命が長く、耐久性・耐摩耗性に優れている
《デメリット》
・複雑な形状をしている屋上の施工には向いていない
・工事中に騒音が発生するため、周辺環境への配慮が必要
■アスファルト防水
《メリット》
・耐用年数が長い
・高い防水性能が期待でき、重いものにも耐えられる
《デメリット》
・建物への負担が大きく、高層建築や木造ではできない場合もある
・アスファルトを高熱で溶かしてシートを貼り合わるため、煙や臭いが発生することがある
価格について
■FRP防水
1㎡あたり5,000円〜9,000円程度
■ウレタン防水
1㎡あたり3,500円〜8,000円程度
■シート防水
1㎡あたり3,500円〜8,000円程度
■アスファルト防水
1㎡あたり3,000円〜8,000円程度
耐久年数について
■FRP防水
10年〜15年程度
■ウレタン防水
10年〜15年程度
■シート防水
10年〜15年程度
■アスファルト防水
10年〜15年程度
マンションの防水工事を依頼するときのポイント
実際に防水工事を行うことになった場合、どのように進めていけば良いのでしょうか。
安心できる業者の選定などが行えるように依頼時のポイントについてご紹介していきます。
業者選びについて
信頼できる業者は、何を基準に判断すべきでしょうか。
まず、ホームページなどで検索する場合は、施工実績が豊富にあるかどうかを確認してみましょう。
またその実績のなかに自分達が依頼する建物のジャンルがたくさんあり、得意としているかどうかもポイントです。
見積りを依頼する際は、なるべく複数者に問い合わせを行い、迅速な対応を取ってくれるかどうかや、素人にもわかりやすい案内を行ってくれるかどうかも判断基準にしてみてください。万が一施工後に不備を発見する可能性もありますので、工事の保証がありアフターフォローをしてくれる業者であるかも必ず依頼前に確認をしてみましょう。
防水工事を行うのにおすすめの時期
防水工事は冬の場合、気温が低いため防水塗料が乾燥するのに他の季節よりも時間を要する場合があります。
そして梅雨の時期には雨が降ると作業ができず、工期が予定よりも伸びる可能性があります。
そのため春や秋であれば、気候の影響を受けにくいとされています。
しかしきちんと施工を行ってくれる業者であれば、その他の季節でもきちんとした説明や対策を行ってくれるため、依頼時に相談をしてみるのが良いでしょう。
保険適用について
防水工事はメンテナンス工事となるため、基本的には自己負担で行いますが例外もあります。
例えば強風による飛来物により防水層に傷がついた場合など、自然災害の影響による修繕であれば火災保険が適応される可能性もあります。
ご加入の火災保険により、条件が異なるため「これは保険適用になるの?」と一度問い合わせをしてみることがおすすめです。
【参考記事】あわせてご覧ください。
★詳しく知りたい!火災保険を活用して修繕するには -火災保険の特徴や適用範囲、申請条件についてご紹介-
まとめ
今回は、マンション屋上の防水工事について解説しました。
長年メンテナンスを怠ってしまうと劣化により雨漏りなどさまざまなトラブルが起き、修繕費用がかかるだけでなく入居者様にも影響が出てしまいます。
またその影響により建物にも影響が出てしまったら、建物の価値を下げてしまうことにもなりかねません。
そのようにならないためにも、小まめな点検と耐久年数に応じた工事を実施しましょう。
ベストウイングテクノは、創業以来60年以上にわたり大規模修繕工事を行っております。
ビル・マンション・アパート、工場、倉庫の塗装工事や修繕工事の実績も豊富です。
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【この記事の監修者プロフィール】
ベストウイングテクノ株式会社
(特定建設業許可 東京都知事(般-5) 第895 号)
代表取締役社長 岡本 仁(おかもと ひとし)一級建築施工管理技士
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